浜松市と食べ物

どうまん

どうまんって聞いたことがありますか。
どうまんというのは「幻のカニ」といわれるくらい珍しい食材なんです。
ドウマンカニは、身が詰まっていて濃厚な甘味がある、静岡県浜松市の浜名湖の特産です。
このカニは、沖縄、瀬戸内、志摩などでも獲れますが、浜名湖は日本最北の生息地と言われます。
よく浜名湖にしかいないという人がいますが、それは間違いです。
ただ、名称がその場所によって違うので、ドウマンガニと呼ばれているカニは浜名湖でしかとれませんが。
例えば、志摩では、ドテヤブリと呼ばれています。
いずれにしても、その収穫量は少なく、希少価値の高い高級蟹として、市場にも僅かしか出回りません。
ドウマンガニの特徴は、ハサミの力の強さです。
指を鋏まれると骨にまで達するほど危険ですので、活き蟹は、鋏を縛って出荷されています。
夏は爪の大きなオスがオススメです。冬は卵を蓄え、身が丸々と太ったメスがオススメです。
なかなか取り扱っているお店も少ないですが、ぜひ探し出してみて下さい。

三ケ日みかん

三ケ日みかんは、静岡県浜松市北区三ヶ日町の特産の温州みかんのことです。
植えられているのは青島みかんが多いです。青島みかんは、みかんの中で糖度が高く、独特の食味と大きく扁平な形が特徴のみかんです。
その収穫は10月中旬から12月中旬で、収穫後、11月から3月の出荷時期までは貯蔵されています。
この貯蔵技術で、みかんのおいしさが決まるといっても過言ではありません。
また、近年流行のマスコットキャラクターもいて「ミカちゃん」と呼ばれています。
三ヶ日地域は、年平均気温16℃で温暖であり、日照量が多く、耕土が浅く乾燥しやすい水はけがよい土地という、 みかん生育に良い条件がそろっているため、明治初期にはすでに全国に馬で運ばれ、味のよさが知られていたようです。
そもそもの歴史を紐解けば、江戸時代中頃、紀州那智地方から「紀州みかん」の苗木を持ち帰ったのが、みかん栽培のはじまりのようです。
その後、1830年から1843年頃に「温州みかん」を三河吉良地方から導入し、「紀州みかん」に代わり「温州みかん」が栽培されるようになっていったようです。